NGLE講座

NGLEエンサイクロペディアにBoxとOverlapの説明があります。それによると。

AIで敵の位置は、いわゆるBox（灰色のボックスのボタンではなく、ルーム情報ボックスに表示されるBoxesのこと。）によって制御されています。
つまり、敵が部屋を移動している時、敵は「見えない」Box間を移動しています。（Boxの値は、tomファイル作成時にのみ更新されます。）

理解するために簡単な例を挙げます。
新しいプロジェクトを開きます。そこにはサイズ18×18の1部屋しかありません。しかしその部屋には部屋全体を埋めつくすサイズ18×18のBoxが一つあります。つまり、そのプロジェクトは一つのBoxだけです。今、緑の『Wall』ボタンを使用して、部屋の中央に柱を作成します。その柱は、敵の障害となっているので、ルームエディタは、1つのBoxを4つのBoxに分割します：

a、南と北の部屋の壁と西の部屋の壁と西の柱の壁との間に1Box（BOX1）
b、南と北の部屋の壁と東の部屋の壁と東の柱の壁との間に1Box（BOX2）
c、東と西の部屋の壁と北の部屋の壁と北の柱の壁との間に1Box（BOX3）
d、東と西の部屋の壁と南の部屋の壁と南の柱の壁との間に1Box（BOX4）

Overlapとは、Boxと他のBoxが重なっている「目に見えない」3D領域を意味します。
（ルーム情報ボックスに表示されるOverlapsのこと。）
プロジェクトに1つのBoxしか持っていない場合、当然ですが重なりはありません。
しかし、部屋に4つのBoxがあると、8つのOverlapが存在することになります。：
a、BOX1の場合：BOX3（北に）とBOX4（南で）と重なっています。
b、BOX2の場合：BOX3（北に）とBOX4（南で）と重なっています。
c、BOX3の場合：BOX1（西で）とBOX2（東に）と重なっています。
d、BOX4の場合：BOX1（西で）とBOX2（東に）と重なっています。

この値はtomファイル作成時にのみチェックされます。そのため複雑なマップを完成させて、いざtomファイルを作成するとBoxやOverlapが上限を越えているということがあります。マップ作成時には、tomファイルを作成しながら絶えずこの値に注意するようにしてください。

BoxやOverlapが上限を越えていると「GetBoxOverlap() Too many overlaps」というエラーメッセージが表示されます。部屋の接続や、部屋数の削除などを行ってエラーメッセージが表示されないようマップを修正してください。メッセージを無視しても一応tomファイルは作成されプレイ可能なレベルを作成することは出来ますが、何かしら問題が発生しやすくなるのではないかと思われます。

また、この値の上限はTRLEから増えているかどうか確認していません。そのため、マップの作り方次第ではNGLEの方がTRLEより狭いマップになってしまう場合もあります。広いマップを作成する場合は注意してください。