製作秘話
■製作秘話
お暇でしたら
今回のレベル製作で感じたことを製作順にメモ代わりにいくつか書いておきます。
レベル製作の一助になれば幸いです。
■製作当初:
広いマップ。
前作同様です。
1レベルでマップを往復する距離を長く、広く。
広いマップに挑戦したため必然的に移動距離が長くなりました。
これまで自分がタブー視していたものへの挑戦です。
見晴らしのいい足場。
TRシリーズを解析していないと気がつきませんが、TRのマップには必ず見晴らしのいい足場があります。
それを取り込んでみました。
季節感、霧の使用。
季節感、霧に挑戦してみました。
ララのアニメを変更する。
ララにいろんな事をさせてみました。
仕掛けの仕組みがある程度分かるように作成。
仕掛けの仕組みがある程度分かるように作成してみました。
部屋を明るく作成。
前作のThreeKingdoms同様明るくなるよう照明を増やしています。
■製作中盤:
大仏殿と南大門。
実際のサイズと同じぐらいになるように制作してみました。(ララの身長を180cmとしています。)
そのため、異常に広い空間になってしまいました。
昼間の設定だったものを夜に変更して視界限界を意識させないようにしてあります。
ちなみにモデルは東大寺です。
大仏と仁王像。
TR2のように大仏の上に登ったり、仁王像と戦っても良かったのですが、
- 前作のThree Kingdomsシリーズと同じような感じになる。
- 大仏を造形メインで制作すると登った時、空中にララが浮いたようになってしまう。
- 連作の序盤で戦闘はさせたくない。
ということでインターネットの画像を参考に造形メインにしてみました。
それでも、
- 見る角度によって微妙に違う感じがする。
- 背中はどうなってるのかよく分からない。
ということで、自分の納得できる範囲の造形で制作しました。
ゲームとしての嘘。
序盤はリアルにしようと頑張っていたのですが。。。
- 実際のものをそのまま再現したのでは、名所観光にしかならない。
- 当時(戦国時代)は大仏の頭もなく、大仏殿自体も焼失していたかもしれない。
- 銅が錆びる前で黄金に近い大仏だったかも。
ということで、自分の都合のいいように中門、四天王、仏像は省き、
実際には存在しなかったであろう唐破風、滝、水車小屋、沼、風神、雷神を登場させています。
唐破風の設置。
当時(戦国時代)は唐破風の屋根はなかったらしいです。
光の演出を考え付いてから史実を知ったのですが、ゲームとしての嘘もアリだろうと残しました。
ししおどしの設置。
日本が舞台という事で、使ってみました。
水車小屋の設置。
TR5のパクリのような感じですが、仕掛けの仕組みを分からせるために制作しました。
沼の設置。
以前から使いたいと思っていた沼地。
TR3のようにはならなかったのですが、なんとかそれらしくなったので設置してみました。
本来なら水面にすべき所から、1クリック高い所に地面を持ってきて視界を塞いであります。
ララがダメージを受けるのはDEATHスクエアやダーツがあるためです。
前のレベルDracula House2にも似たような地形があるので、そちらも参考にしてみてください。
(木の葉が視界を邪魔する最初のシークレットの所)
風神と雷神。
仕掛けに意味を持たせる意味で風神と雷神を設置してみました。
風神と雷神のデザインは有名な「風神雷神図屏風」からです。
2次元に描かれたものを3次元にするのは大変で、完成した2神はなんか変で、笑ってしまいます。
風神の床滑りは海外のチュートリアルを参考に斜度3クリックの上にBRIDGE_FLATを設置し、フリップマップで時間制限にしてみました。
雷神はLIGHTING_CONDUCTORを使用しています。
当初、雷はPUSHABLE_OBJECTと組み合わせてダメージ付きだったのですが、
難し過ぎるので、ノーダメージに変更しました。
しかし、それではLIGHTING_CONDUCTORがただの演出にしかならないので、
ダメージ付きの今のような形にしました。
ララのアニメを変更する。
メモ代わりにララのアニメの変更方法を書いておきます。
ララのアニメの変更方法。
アイテムを変更する。
日本が舞台ということでアイテムを変更してみました。
前作からの混乱になると思いREADMEに説明をつけました。
ララの声を変更する。
以前からやってみたかった日本語版ララ。
今回は日本が舞台ということで声を日本語にしてみました。
技術的にはSounds.txtのLARA_NOの項目にあるlara_noをlara_nojに変更しただけです。
■製作終盤:
レベルのダイエット。
大仏殿を完成させ最初からプレイしてみると20分程度。マップが広いのにあっさりとクリアできてしまう。
そこで敵を登場させようとwadに追加したら、ゲームが起動しない。季節感を出すためのテクスチャや、
リアルな造形にこだわるあまりTRLEの限界にきていたようです。
レベル分割も考えたのですが、あまりに分割後のレベルが短くなりすぎるので不要なオブジェクトをwadから削除し、
ララのアニメもいくつか削除しました。
時間調整。
最初からプレイしてみると20分足らず。そこで、シークレットに大仏とネズミを登場させました。
ネズミはTR4のスカラベのメッシュをTR5のネズミと変更しただけです。
大仏は前作のThree Kingdomsシリーズの関羽同様、
ガイドのメッシュを変更してアニメの内容がDEMIGOD1と同じになるようにしました。
照明の設置。
暗いマップは当初の予定になかったので、夜の割りには、
基本設定光を明るめに設定してあります。
シークレットの設置。
今回のシークレットは、これまでより広く異質な空間にしています。
見つけることよりクリアへの難易度を上げています。
個人の限界を超えた問題。
難易度設定はいつもの事で、個人ではどうしようもありません。
海外のチュートリアルの利用。
海外のチュートリアルの作り方を参考にレベル製作をしています。
雑感。
今回はリアルにこだわって作っていたのですが、TRLEの限界にことごとく泣かされました。
- 建築物にこだわればオブジェクトが増加して上限に引っかかる。
- 使いたいテクスチャのサイズが大きいので上限に引っかかる。
などです。
制限値と、リアルな造形とのせめぎあいで、作ったり直したりの連続でした。
マップの広さも上限には関係するので必要以上に大きく出来ず大変でした。
マップの広さか、テクスチャの豊富さか、オブジェクトのリアルさか、どこを残すか今後思案のしどころです。